今日のアロマレッスンでは、アロマで必要なエッセンシャルオイルについて掘り下げていきます。エッセンシャルオイルは、自然の恵み。植物の生命活動の営みから生まれた神秘です。香りの尊さを感じながら、アロマに親しんでいただけたら嬉しいです。
CONTENTS
エッセンシャルオイル(精油)とは?
精油は植物の本質いのちのエッセンス
エッセンシャルオイル(精油)は、液体で植物の花や葉っぱなど自然の香りがします。
この香りは、芳香分子の集まりで、その集合体がエッセンシャルオイルです。
植物は、生きるために代謝しています。
光合成をして、アミノ酸やタンパク質など生命維持に必要不可欠な1次代謝といいます。
動くことのできない植物が身を守ったり、子孫繁栄のためにフェロモンのような物質を放出していて、これを2次代謝といいます。
この、二次代謝産物が『エッセンシャルオイル』なのです。
エッセンスとは、直訳すると『本質の』といった意味があります。
エッセンシャルオイルは、自然の恵み。植物の生命活動の営みから生まれた神秘です。
アロマは、エッセンシャルオイルという単なる香りのする液体を扱うことではなく、
植物の本質『いのち』に触れることです。
ですから、アロマに触れるときは、植物や自然の恩恵に感謝して、ありがたく心地よさを存分に味わわせていただく。
その気持ちを大切にしています。
わたしたち人間は、古来より植物から恩恵を受けいている
フランキンセンスというエッセンシャルオイルがあります。
イエス・キリストが生誕したときに捧げられた、古来より宗教儀式において欠かせない神秘的な香りです。
そんなフランキンセンスは、乾燥した砂漠地帯で育ちます。
砂漠の地帯といえば、人間にとっては乾燥などによって皮膚は老化しやすく、呼吸器系に問題を抱えやすい地です。
なんとフランキンセンスには、皮膚細胞の活性化を促し、さらに呼吸器系の機能調整に優れています。
レモングラスというレモンのような香りのするイネ科の植物をご存知でしょうか?
レモングラスは、高温多湿の地域で育ちます。
高温多湿の地域では、虫の発生や食べ物の腐敗のリスクがあります。
なんとレモングラスには、虫よけや腐敗防止に効果てきめんな成分が含まれているのです。
このように、わたしたち人間は、風土や気候の影響を受けるため、身を守りながら生きていかなければなりません。
しかし、植物はそのことを知っているかのように、わたしたちをサポートしてくれるのです。
このことを知ったとき、わたしは、植物は天から与えられた御恵みだと確信に変わりました。
エッセンシャルオイルの選び方
以前、【アロマレッスン】はじめてのアロマセラピー*アロマオイルの違いと選び方で、エッセンシャルオイルとアロマオイルの違いについて触れました。ぜひ、復習に読み返してみてくださいね。
エッセンシャルオイルを選ぶときは、以下の点をチェックしてみましょう。
100%天然成分から抽出されたオイルであること
植物の学名が記されていること
遮光瓶に入っていること
抽出部位や抽出方法が記載されていること
学名とは、世界共通の本名
学名とは、世界共通で使用される生き物を分類するための名前です。ラテン語で表記します。
例えば、以前、勉強した感染症対策で大活躍のティートゥリーは、学名では『Melaleuca alternifolia(メラレウカ アルテルニフォリア)』と言います。直訳すると『白黒の相対する葉っぱ』です。
空間浄化に活躍するペパーミントは、学名『Mentha piperita(メンタ ピペリタ)』といって、『胡椒のような葉っぱ』という意味があります。
必ず遮光瓶で保存してください
遮光瓶は、ブルーや茶色の瓶で光から守ることできます。アロマは、繊細なので光の影響を受け成分が変化していまします。
また、100%ピュアなエッセンシャルオイルは、プラスチックだと溶かしてしまうので瓶である必要があります。
香りや品質が変化する抽出部位
抽出部位や抽出方法は非常に大切です。
なぜなら、それらによって品質が大きく変化してしまうからです。
例えば、ビターオレンジの木からは、果実、花、葉っぱからエッセンシャルオイルが抽出されます。抽出部位が変われば名称も異なります。抽出部位が変われば、香りも異なってきます。
果実→ビターオレンジ
花&→ネロリ
葉っぱ→プチグレン
このようにエッセンシャルオイルの名称まで変化しているオイルはわかりやすいですが、中には同一の名称になっているこもあります。
例えば、ジュニパーという森林の香りの精油があります。
それは、ジュニパーのベリーの実の部分だけなのか、はたまた実と葉っぱの両方から抽出されているのか、実は含まれず葉っぱ、枝の部位なのか。
ローズウッドというリナロールを豊富に含むあまいやさしい精油。
これも、ローズウッドの木部なのか、葉っぱからの抽出なのかで、リナロールの含有成分が変化します。芳香成分が変化すれば当然、香りや効果効能も変わってきますよね。
標高によって香りが変化するラベンダー
アロマは、自然の恵み。標高や採取するタイミングなどによって香りは変化します。
たとえば、リラックスや安眠を促すことで有名なラベンダー。実は、標高によって香りが変化します。
一般的にラベンダー・アングスティフォリア(真性ラベンダー)は、標高の高いところで栽培されることが多いです。標高が高い(800m以上)ほど害虫が少なくなるため忌避作用の香りの成分カンファーの含有量が少なくなり、心を穏やかにする成分であるエステル類(酢酸リナリルや酢酸テルペニルなど)の含有量が多くなります。標高が高いラベンダーほど、栽培は難しいですが、リラックスできる甘めでやさしい香りに近づくのです。
逆に、ラベンダー・ストエカスやスパイク・ラベンダーは、標高の低いところで栽培されます。標高の低いところで育ったラベンダーは栽培が容易で、ケトン類の含有量が増えます。リフレッシュしたいときには、さっぱりとしたこのラベンダーが良いでしょう。
安全な精油を選ぶために知っておきたい抽出方法
アロマの抽出方法で代表的なものは、
・水蒸気蒸留法
・圧搾法
・溶剤抽出法
があります。
ほとんどが水蒸気蒸留法で抽出されています。熱を加え水蒸気とともに香りの成分を取り出します。
オレンジやグレープフルーツなどの果実は圧搾法が一般的です。字のごとく、果皮に力を加えてギュッと絞り、果皮の油胞からエッセンシャルオイルを取り出します。
注意したい抽出方法は、溶剤抽出法です。
溶剤抽出法で抽出されたオイルは『アブソリュート(absolute)』と記載されます。
溶剤抽出法とは、多くの種類の香りを抽出するために香水作りなどでは欠かせない方法です。熱に弱いジャスミンの香りなどを抽出するときは必須です。
エタノールやヘキサンなどの溶剤に香りの原料をいれることで、アロマを放出させます。そして、あとから溶剤を取り除くことでアブソリュートと言われる香りが抽出できます。アブソリュートは、香りの成分を十分に抽出できるため、元の植物に近い香りと言われています。
処理をしたあとは、この溶剤が1%以下で有ることがほとんどですが、香り成分に混ざって残ってしまうことがあります。
アロマディフューザーなど空間散布用で使う場合は良いですが、皮膚に塗布する場合は注意したいです。
今日のレッスンは、ここまで。
次回は、安全に楽しむためのエッセンシャルオイルの取り扱い、注意することについて勉強しましょう。
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